漢方で無理なくスリムに!薬膳でダイエット
漢方といえば、「苦い」とか「お年寄りが飲むもの」「風邪をひいたとき」などという印象があるようですが、ダイエットにも漢方はきくそうです。
「美と若さの新常識」からまとめます。
ダイエットの前に「虚」と「実」を見極めよ
・食事の量はふえていないのに体重は落ちにくい。
・出産後体重が戻らず、痩せなくなった。
・何をやっても痩せない。
・何が効果があるのかわからない。
といったお悩みをお持ちの方も多いと思います。それらを解消するため、
ダイエットを始める前に大切なことは、まず自分の体質を知る事だそうです。
漢方医学での基本的な診察は、
・問診 病歴や生活習慣の聞き取り
・舌診 舌の状態を見る
・脈診 脈の強さ、速さを調べる
・腹診 胃腸の痛みの有無
これらの診察で、その人の体質を見極め、その人に合った方法でのダイエットをすすめています。
自分の体質を知ろう
自分の「証」を知るための実験では、水温8℃の氷水を用意し、2人の女性(Aさん、Bさん)がそれぞれ1分間足を入れ極端に冷えた状態を作り、体温の変化を測定しました。
次に、氷水から足を出してサーモグラフィーで足の温度の変化を見ます。
AさんとBさんの違い
Aさんは、氷水から足を出した直後でもわずかに体温はありましたが、Bさんの足は冷え切ってしまい、サーモグラフィーにつらないほどでした。
5分後、かなり体温が上がってきたAさんに比べ、Bさんの足は冷えたままでした。
漢方では、体温が上がったAさんのような人を 「実証」
体温が戻りにくかったBさんのような人を 「虚証」 といいます。
虚証
内臓の循環を優先して、手足の方に血液をあまり送らない、代謝が悪い傾向がある。
虚証の特徴
・疲れやすい
・寒がり
・食が細い
・声が小さい
・体力があまりない
実証
血液が末端まで流れやすく、代謝が良い。多少冷やしても、すぐに元に戻る。
実証の特徴
・体力に自信がある
・暑がり
・胃腸が丈夫
・顔色が良い
・食欲旺盛
ダイエットに冷えは大敵だといわれていますが、やはり虚証の人の方が、ダイエットは難しくなってきます。疲れやすく、体は冷えているので痩せにくい。この場合は、体質を変えなければいけません。
実証の人は、カロリー制限などの通常のダイエット法でも痩せやすいそうです。
実証の肥満は食べ過ぎによるものなんだとか。
体質には、実証 虚証 もう一つ、中庸 とあります。この中庸は二つの真ん中で、これが一番良く、どちらにかに偏ってしまうと健康を悪くするそうです。
体質チェック
A 実証 | B 虚証 | |
体型は? | 筋肉質である | やせ型または水太り |
顔の色つやは? | よい | 青白い |
声の出方は? | 大きく、力強い | 小さく、弱弱しい |
体力は? | ある | ない |
疲労感は? | 感じない | 疲れやすい |
疲労の回復度は? | 早い | 遅い |
栄養状態は? | よい | あまりよくない |
脈と血圧は? | 力強く、高め | 弱く、低め |
生活の活動状態は? | 積極的なタイプ | 消極的なタイプ |
食欲は? | 旺盛で早食い | 小食で食べるのが遅い |
病気への抵抗力は? | 強い | 弱い |
飲食の傾向は? | 冷たいものが好き | 温かいものが好き |
手足の冷えは? | 無い 冷えに強い | ある 冷えに弱い |
生活のリズムは? | 不規則 | 規則的 |
徹夜すると? | 翌日もほぼ問題なし | できない 翌朝寝込む |
服装の好みは? | 薄着を好む | 厚着を好む |
AとB、どちらが多いかでタイプがわかれます。両方同じくらいだから中庸かと思いきやそうでもないそうです。
薬膳でおいしくダイエット
薬膳とは、食材の持つ性質をいかし、食事でありながら薬効を発揮するのが薬膳です。
どんなものがあるかというと、豆乳ベースにハトムギやゴマをつかった美肌鍋、
サンショウ、とうがらしなど発汗作用を促す鍋など、たくさんあります。
ですが、こういったものを毎日作って食べるのは大変ですよね。
そこで、家庭でもおいしくできる薬膳をご紹介します。
薬膳に欠かせない!食材の性質を知ろう
家庭での薬膳作りは、まず食材選びが大切です。
食材には体を温める温熱性と、体を冷やすとされる寒涼性とあります。
実際に、食後の体温を計る実験でも、寒涼性の食材を食べたあとより、温熱性の食材を耐えた方が体温が高いという結果が出ています。
温熱性 | 平性 | 寒涼性 |
かぼちゃ | じゃがいも | なす |
ニラ | にんじん | トマト |
ねぎ | ピーマン | きゅうり |
にんにく | 黒豆 | もやし |
しょうが | 白菜 | 昆布 |
鶏肉 | 牛肉 豚肉 | バター |
マグロ | イカ | カニ |
紅茶 など | ほうじ茶 など | 緑茶 など |
この表から、温熱性の鶏肉としょうがを使った
五色の野菜あんかけ豆腐ハンバーグ など作れます。
鶏ひき肉に、山芋、卵、豆腐、しょうがを混ぜハンバーグの種を作ります。
あんかけは、ピーマン、パプリカ、にんじん、れんこん、キクラゲ、しょうがなど。
体を冷やす食材はなるべく避けるようにします。
鶏肉には、胃腸を温める効果があります。
4週間の薬膳ダイエット生活 結果は?
テレビでは、冷え性、むくみ、体のだるさがある女性が、4週間この薬膳ダイエットを実施していました。
体を温め代謝を促す、しょうがとネギは毎日つかっていました。
その結果は・・・
74.3キロから、70.9キロ。-3.4キロ減に成功していました。
見た目もだいぶ変わっていましたよ。
体のだるさも軽減していたようです。
実証と虚証、どちらかに自分の体質が偏っている場合は、そのどちらかの食材にバランスをおいて、食べ物と自分でバランスを整える、という方法が良ようです。
冷え性の人は、温熱性と平性に、という感じです。
それで中庸に保つということですね。